AIと言う言葉は人工知能全般を示していますが、その実現方法には様々な技術があります。
AIは今3度目のブームが来ています。そしてその火付け役がディープラーニングになります。
ディープラーニングはAIのいち技術に過ぎません。しかし現在、AIといえば ほとんどがディープラーニングを指しています。それだけディープラーニングは革新的な技術になります。
AIエンジニアとして活躍していく上では、おそらくディープラーニングを扱うことが最も多くなると思います。まずは、ディープラーニングをしっかり押さえて、AIエンジニアとしてスタートを切りましょう!
AI: 人間がコンピュータに判断基準をプログラムすることによって、コンピュータが自動的に判断すること 機械学習: コンピュータ自身がデータ解析をすることで判断基準を学び、自動的に判断すること ニューラルネットワーク : 人間の脳を模した構造で、コンピュータ自身がデータ解析をすることで判断基準を学び、自動的に判断すること ディープラーニング : 膨大な計算を行うニューラルネットワーク
ディープラーニングとは日本語では「深層学習」と訳され、人間の脳を模した構造になっています。
人間の脳は、ニューロンと呼ばれる多数の神経細胞から構成されており、ニューロン同士がシナプスと呼ばれる接続部で繋がっています。ニューロン同士が電気信号で情報を伝達することで物事を認識します。この構造をニューラルネットワークと呼びます。ディープラーニングは、このニューラルネットワークの構造そのものです。
概念を書きましたが、何のこっちゃ?かもしれません。要約すると、ディープラーニングは人間の脳に似せたブログラムですが、分かりにくいので、ここで具体例を紹介します。
ディープラーニングを説明するときには、よく犬猫を例えとして用いますが、ありきたりなので、ここでは赤ちゃんを例にしたいと思います。
赤ちゃんは生まれたて、人間の顔はどういうものかを知りません。一度も見たことがないからです。
そこから親、兄姉、祖父母、親戚…たくさんの人たちに出会います。そして人間の顔はこういうものだと、脳が学習していきます。目鼻立ちや肌の色、髪型、様々な要素があります。たくさんの人たちの顔を見ていくことで、人間の顔の違いを無意識に学ぶのです。
ただ、特定の人を認識するためには、上記の分かりやすい特徴の他に、たくさんの特徴から複合的に判断していると思います。大人でも言語化が難しいと思います。
ディープラーニングも同じで、たくさんの顔写真から、各個人の顔の特徴を見つけます。ただしどこが特徴なのか複雑な計算式で判断するために、説明しにくいことが多々あります。このことからディープラーニングはブラックボックスと言われます。ちなみに、赤ちゃんに限らず、3つの点を人の顔に見えるシミュラクラ現象というものがありますが、実際、ディープラーニングでも、3つの点を人の顔と誤検出することがあります。(笑)
なんとなく、ディープラーニングについて理解できましたか?AIエンジニアのデビューには、まずはここを押さえましょう!
ただ一方で、他のAIを知らなければディープラーニングと比較することもできません。
ディープラーニング以前の 1,2度目のAIブームで活躍したAIについても少々紹介させていただきます。私は画像系のAIエンジニアなので、画像処理で説明させていただきます。
ディープラーニングが広まる前、人間の顔を見分けるのは画像処理で行っていました。
画像処理は、基本的に人間が考える特徴をプログラミングします。目鼻立ちや肌の色、髪型など分かりやすい特徴が主になります。その分かりやすい特徴から計算式を導き出し、数値化して比較するのです。
ですから、血縁者など顔かたちが似ている人同士は数値も近くなってしまい、どうしてもディープラーニングより見分けられる限界が近くなります。
ただし、画像処理にはディープラーニングよりも優れている点もあります。それは学習が少なくて済むことです。
ディープラーニングは、はじめは赤ちゃんです。
赤ちゃんが人間の顔を見分けられるようになるには、たくさんの人の顔を見て学ぶ必要があります。一方で、画像処理は計算式に当てはめて数値化するだけなので、一定数の人がいれば計算式を決めることができます。
ディープラーニングで華々しくAIエンジニアとしてデビューした後、次のステップとしては。他のAIも極める、という選択肢もあります。
今後、解決したい課題を確認した上でどういったAIを選択するかの見極めが、更にAIエンジニアとして成長できるかもしれません。