AIエンジニアとしてまず最初にとるべき資格といえばG検定です。AIエンジニアとして成長する上でも、基礎的なところを押さえられる丁度良い難易度だと思います。
今回は、G検定の合格に必要なポイントを紹介します。皆さんの勉強の参考に、合格を目指してください!
G検定の概要
まずは、G検定の概要をおさらいしましょう。
G検定はオンライン受験になります。自宅で受験できる手軽さも特徴です。問題は多肢選択式になり、基本的に知識を問われる問題になっています。2時間の受験時間で220問程度ですので、1問あたり30秒ペースで解答する必要があります。
資格名 | G検定 |
主催 | ★★☆☆☆ |
難易度 | 一般社団法人 日本ディープラーニング協会 |
受験資格 | 制限なし |
実施概要 | 多肢選択式 200問程度、120分 |
受験会場 | オンライン |
受験日 | ・2023年5月13日(土) ・2023年7月7日(金)/8日(土) ・2023年9月9日(土) ・2023年11月10日(金)/11日(土) |
出愛範囲 | ・人工知能(AI)とは(人工知能の定義) ・人工知能をめぐる動向 ・人工知能分野の問題 ・機械学習の具体的手法 ・ディープラーニングの概要 ・ディープラーニングの手法 ・ディープラーニングの社会実装に向けて |
次のような問題が出題されます。
オススメの勉強法
私の経験から、G検定の勉強にはひたすら公式テキストを読み解いていくのが良いと思います。
何年間か社内講師として講義を行ってきましたが、基本は公式テキストの読み合わせです。ここをしっかり押さえた上で、補足として問題集を解くのが良いでしょう。
勉強のポイント
受験にあたって、今までの傾向から勉強のポイントを確認しましょう。
まずは受験にあたって知っておいた方が良い情報です。
- 合格ラインは非公開だが、6割程度と言われている
- 合格者の学習時間は、AIについて多少の知見がある人で30時間、ゼロベースでも60時間程度
- 知識問題が大半で、プログラミング問題は出ない
- 公式テキストから6割程度は出題される
- 数学や確率・統計の基本的知識は必要
つまり、公式テキスト押さえれば合格には十分だということです。
この情報を考慮した上で、念のため保険をかけて、次の勉強方法をオススメします。
- 公式テキストを一通り読む
- 公式テキストの問題を解く
- 問題集でひたすら問題を解く
1, 2は必ず押さえてください。
あとは受験日まで3を実施し、合格の確率を上げてください。
ここから、公式テキストを一通り読む上で押さえるべきポイントを紹介します。
勉強の参考にしてください!
【第1章】人工知能(AI)とは
まず1章では、人工知能の概要を確認します。
- 人工知能(AI)とは
- 人工知能研究の歴史
この章では、人工知能や機械学習の定義を理解して、ブームと冬の時代を繰り返した人工知能研究の歴史を振り返ります。問題では、機械学習やディープラーニングなどの言葉の意味、今までの人工知能研究のターニングポイントとなったキーワードが出題されます。
【第2章】人工知能をめぐる動向
2章では、人工知能の動向を確認します。
- 探索・推論
- 知識表現
- 機械学習・深層学習
この章では、今までのブームの内容、その後の衰退の理由を学びます。今までの歴史では、探索・推論、知識表現、機械学習・深層学習の順に人工知能のブームが訪れており、問題でもその内容を当問題が出題されます。
【第3章】人工知能分野の問題
3章では、人工知能分野の問題を確認します。
- 人工知能分野の問題
この章では、今までの人工知能の研究で議論されてきた問題や、これからの可能性が書かれており、問題もこの内容を振り返るものが出題されます。
【第4章】機械学習の具体的手法
4章では、機械学習の手法について確認します。
- 学習の種類
- 代表的な手法(教師あり学習)
- 代表的な手法(教師なし学習)
- 代表的な手法(強化学習)
- データの扱い
- 評価指標
この章から、人工知能(機械学習)の具体的な手法を確認していきます。教師あり学習・教師なし学習・強化学習の3つの学習法の意味を覚えることは必須です。それぞれの代表的手法は必ず出題されます。また、機械学習の評価方法、評価指標についてもしっかりと押さえておく必要があります。
【第5章】ディープラーニングの概要
5章では、ディープラーニングの概要について確認します。
- ニューラルネットワークとディープラーニング
- ディープラーニングのアプローチ
- ディープラーニングを実現するには
- 活性化関数
- 学習率の最適化
- 更なるテクニック
この章では、ディープラーニングの概念と、ディープラーニングがどのような手法によって実現されたかを確認していきます。概念だけではなく、コンピュータの進化というところもポイントになっています。また、ディープラーニングの学習に必要な手法・アルゴリズム・テクニックについても述べられています。ここもディープラーニングを学ぶ上で必須の内容なので確実に出ます。しっかりと押さえてください。
【第6章】ディープラーニングの手法
6章では、ディープラーニングの手法について確認します。
- 畳み込みニューラルネットワーク
- 深層生成モデル
- 画像認識分野での応用
- 音声処理と自然言語処理分野
- 深層強化学習
- モデルの解釈性の問題とその対応
この章では、ディープラーニングで押さえるべきアルゴリズム、手法をより具体的に確認していきます。畳み込みニューラルネットワークなどのディープラーニングの根幹要素や、画像認識分野、音声分野、自然言語分野によるディープラーニングを用いた代表的手法、ディープラーニングはブラックボックスであるが故の問題点とその対応方法など、より具体的な内容が記載されています。5章、6章をしっかり押さえて、ディープラーニングを理解してください。
【第7章】ディープラーニングの社会実装に向けて
7章では、AIプロジェクトの実現について確認します。
- AIと社会
- AIプロジェクトを計画する
- データを集める
- データを加工・分析・学習させる
- 実装・運用・評価する
- クライシス・マネジメントをする
この章では、AIを実社会に反映するにはどうすればいいかを確認していきます。現在の社会の課題から、AIプロジェクトを進めるにあたっての実施方法、注意点が述べられています。データ収集における著作権や特許、実際の開発における精度問題や、クライシス・マネジメントなど、AIプロジェクトを成功させるまでの過程を押さえていく必要があります。
【Appendix】事例集 産業への応用
Appendixでは、実社会での事例を紹介しています。
- 製造業領域における応用事例
- モビリティ領域における応用事例
- 医療領域における応用事例
- 介護領域における応用事例
- インフラ領域における応用事例
- サービス・小売・物流領域における応用事例
- 農林水産業領域における応用異例
- その他領域における応用事例
この章は、試験には直接関連しません。AIの開発事例として、製造業における外観検査や、モビリティにおける自動運転、医療における医師の支援など、多数の業界での事例を紹介しています。ここでは前章までに学んだ内容が、どのように実社会に反映されていくかを確認することで、AIへの理解を深めてください。
まとめ
ここまで、G検定公式テキストの内容から、各章のポイントを記載しました。
まずは、このポイントを元にテキストを音読してください。できれば2周してください。ここが理解できれば、あとはひたすら問題を解くのみです。
試験まではまだ時間があります。思い立ったらすぐに始めましょう。
ChatGPTのレビュー
※ChatGPTにも評判を尋ねました。好意的な意見とは限りませんがそのまま記載します。
G検定ってどう思う?
G検定は、日本のビジネススキルを測定する標準テストの一つであり、グローバル化が進む現代社会において必要とされる知識やスキルを身につけることができます。一方で、G検定が本当に必要なのか、G検定資格を持っているだけで優れたビジネスパーソンとして認められるのか、という議論もあります。ただし、G検定が本格的なビジネスの現場で通用するかどうかは、取得後の実務経験やスキルアップにつながる勉強や実践が必要です。
余談
オススメの問題集を紹介します。
こちらの問題集は、E資格認定プログラムを実施しているスキルアップAI株式会社による書籍になっており、内容も十分熟知されていると思います。
こちらの問題集は、解説が非常に丁寧です。初心者で、AIについてまだ良く分からないところがある方にとってはこちらが合っていると思います。
こちらはテキストも含まれています。公式テキストで分からなかったところの補填に使用したり、赤シートで文字を消して確認したり、動画もついてきます。電車での移動中などにオススメです。