AIエンジニアの勉強は何から始めれば良いか分からない
情報が大量にありすぎてどれが良いか分からない
悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。私が学習し始めた頃はAIに関する情報が少なく、ネットで検索してもあまりヒットせず、ソースコードの書き方も悩みました。今は情報は非常に多いですが、多すぎるが故に、どのサイトを見ればいいか悩むケースがあると思います。
まずは書籍がオススメです
色々な書籍を買い漁り、その中では当たりもあれば、AIという言葉だけで釣っている外れも多数あります。内容も非常に薄っぺらかったり、AIについてほとんど触れられていなかったりするものもあります。私も苦い経験をしました。
そんな中でも、内容が充実していて非常に有意義な本もあります。このアタリの本のおかげで、私はAIエンジニアとして基礎知識を身につけられたと思っています。
今回はこのアタリ本のうち厳選した7冊を紹介させていただきます。
1. AIの理論を学ぶのにおすすめの書籍
まずは、AI の概念を理解しましょう
AIとはどういったものか、どういった理論で結果が導き出されるのか、どういった分野に有効か、基礎を知る必要があります。この基礎を知ることで、AIがどういった業界に適用可能かなど、ビジネス的なことも学んでいけます。
まずは、この理論を学ぶために最適な書籍を3冊紹介します。
1. 人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの 著者:松尾 豊 難易度:★★☆☆☆ 概要: 人工知能とは、をイチから学びたい方におすすめの書籍です。 人工知能の歴史や概念、現状の問題点などを分かりやすく解説しています。人工知能ができること、一方でできないことまで、基本を十分に学ぶことができる一冊です。
2. イラストで学ぶ人工知能概論 改訂第2版 著者:谷口 忠大 難易度:★★★☆☆ 概要: 人工知能、機械学習の概要について説明した書籍です。 ニューラルネットワークだけでなく、機械学習の基礎も詳しく学ぶことができます。数学が苦手でも読み進めることができる一冊です。前述の書籍よりも、技術寄りの書籍になります。
3. 深層学習 改訂第2版 著者:岡谷 貴之 難易度:★★★★☆ 概要: 人工知能全般というよりも、ディープラーニングの概要について詳細に記載されている書籍です。 多少の数学はあるが、この書籍を学ぶことでディープラーニングの基礎は十分押さえることができます。AIエンジニアとしては、事あるたびに繰り返し読むことが多くなるであろう一冊です。
2. AIの実装を学ぶのにおすすめの書籍
AIの基礎を身につけたら、実際にコードを書いて動かしてみましょう
私は、次に紹介する4冊ででディープラーニングやPythonの実装方法を学びました。初心者向けに比較的分かりやすいものを選定しています。フレームワークは現在主流のTensorFlowやKeras、PyTorchがメインで記載されています。ここを押さえておくと、実際の仕事でも十分に活かせると思います。
4. 詳解ディープラーニング 第2版 ~TensorFlow/Keras・PyTorchによる時系列データ処理~ 著者:巣籠 悠輔 難易度:★★☆☆☆ 概要: 表題の通り、TensorFlow、Keras、Pytorchを使用したディープラーニングについて記載されています。 内容は時系列データのAIとなっていて、画像認識のAIではないのが注意です。ただ、Pythonの使い方から丁寧に解説してくれているため、初心者に分かりやすい書籍になっています。サンプルコードもあるので、基礎の基礎から実装を学びたい方、まずはちょっとだけディープラーニングをかじりたい方にオススメです。
5. ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 著者:斎藤 康毅 難易度:★★★☆☆ 概要: オライリーの書籍なので間違いないです。この書籍の一番の特徴は、AIのフレームワークを一切使わずにPythonだけでCNNなどを実装してしまうことです。 今まで理論だけでは良く分からなかった方も、百聞は一見にしかず、自分で実装することで理解が深まると思います。実装できるのは最低限のコードで、実際の仕事ではフレームワークを使うにしても、ここでイチから実装する意味は十分にあります。イチから実装する分、難しい面もありますが、非常に完成度の高い書籍です。
6. PythonとKerasによるディープラーニング 著者:Francois Chollet 監訳:巣籠 悠輔 難易度:★★★☆☆ 概要: Kerasを使用したディープラーニングを一通り学ぶことができる書籍です。 画像分類から時系列データ、画像/テキスト作成のAIまで、Kerasでの実装方法を学ぶことができます。KerasはAPIが非常に扱いやすいため、実装も比較的しやすいと思います。監訳は、前述した書籍の著者である巣籠さんで、こちらの書籍も分かりやすく記載されていると思います。ディープラーニングの実装に少し慣れてきてから読むのをオススメします。
7. 物体検出とGAN、オートエンコーダー、画像処理入門 PyTorch/TensorFlow2による発展的・実装ディープラーニング 著者:チーム・カルポ 難易度:★★★★☆ 概要: 画像認識AIでもよく使用される技術、物体検出、GAN、オートエンコーダーに特化した書籍です。 いきなりこの書籍から開始するのは厳しいですが、前述の書籍で十分に慣れてきたら読み進めたい一冊です。特に物体検出は、仕事でも使用頻度が最も高い技術になると思います。ここまで押さえられれば、AIエンジニアとして基礎は十分に固まってくると思います。
3. まとめ
ここまで、AIエンジニアになるために必要な、AIの理論から実装までを学ぶことができる書籍を紹介させていただきました。私も非常にお世話になり、どれもいい書籍だと思います。
皆様のスキルアップのお役に立てればと思いますので、是非、読んでみてはいかがでしょうか。